MYSTERY 来日インタビュー!

2013年2月9日、10日、11日の3日間に渡って大阪、名古屋、東京で行われたメタル・フェス、 “Melodic Metal Festival Vol.2 & Melodic Metal Circle Vol.14″への出演のため初来日を果たしたオーストラリア出身の平均年齢16歳のHR/HMバンド、MYSTERYのロッキー・ラヴィック(Vo, G)とトニー・ムリコタ(Dr)へのインタビューをお届けします。 インタビューは2日目の名古屋公演の終了後に収録。
Rocky (Vo, G) Tony (dr)

*初めてのジャパン・ツアーになるけど、2日目のショウを終えてどう? トニー:めっちゃめちゃ良かったよ!僕らも燃えていたんだけど、お客さんがとにかく熱かったよ!すぐに戻ってもっとハードなショウを見せたい気分だよ!
ロッキー:本当に最高だった!日本でのショウはお客さんも最高だし、とにかくハッピーだよ!
*AT VANCEや、JADED HEARTみたいにキャリアのあるバンドとのパッケージ・ツアーだけど、どう? トニー:みんなクールだし、素晴らしい人達で、僕らはとっても楽しんでるよ。
ロッキー:他のバンドは本当にクールなバンドばかりだけど、緊張することなく楽しんでプレイできていると思うよ。

*日本は初めてだよね?日本の印象について訊かせて。 ロッキー:日本最高!僕は小さいころから日本に行きたいと思っていたからね!人々は素晴らしいし、景色はいいし、食べ物は美味しいし(笑)。
トニー:これまで行った国のなかでもダントツに大好きだよ!みんな最高だし、食べ物は美味しいし...日本に引っ越したいぐらいさ!

Rocky Ravic(Vocal, Guitar)

Rocky Ravic(Vocal, Guitar)


*じゃ、MYSTERYのこれまでの歴史について話してくれる? トニー:始めは僕とクリスが一緒につるんでいて。それであるとき二人でANGELSっていうバンドのライヴを観にいったんだ。そこでロッキーと知り合ったんだ。話しをしたら音楽の趣味が一緒だったんだ。それで一緒にバンドを組もうということになった。ジョシュは僕と同じ学校だったんだけど彼も誘って活動を始めたんだ。
ロッキー:AC/DCや、BON JOVI が好きだったんだけど、トニーとクリスもそのあたりのバンドのファンだったんで、Wow! って感じで一緒にやるようになったんだよ。
トニー:でも組んでみたのはいいんだけど、始めはみんな全然プレイできなくて、ゼロからスタートした感じだった(笑)!

*ロッキーはギターは何歳から始めた? ロッキー:8歳の頃だよ。ギターに凄く興味はあったけど、どうやって弾いたらいいか分からなかったんだ。ちょうど、日本からARGUMENT SOULというバンドがツアーでオーストラリアに来てて、僕の家に泊まったんだ。その時にギタリストのマルさん(元メンバーの丸山善康)が僕が好きだったケイン・ロバーツの曲の弾き方を教えてくれたのが、大きな始まりだったんだ。だけど、その後サッカーにも興味が行ってしまって、しばらくギターは弾かなくなってしまったんだ。でもトニーと会ったANGELSのショウの1週間前から再びギターを弾くようになっていたよ。

Kris Iaccino(Guitar, Backing Vocals)

Kris Iaccino(Guitar, Backing Vocals)


*ロッキー、バンドかサッカーかでバンドを選ぶことは難しくなかった? ロッキー:8歳のときからサッカーをはじめたけど、その時にはもうメタルは聴いていたんだ。試合前はケイン・ロバーツの「Fighter」を聴いて気合を入れたりしていたね。だけど、トニーと知り合ってからは自然にバンドの比重の方が大きくなっていったんだ。それからは真剣にバンド活動を始めて、ギターも一日十時間とか練習するようになっていって、その後、歌も真剣にやり始めたんだよ。

*リード・ヴォーカルは初めから自分がやると思っていた? ロッキー:始めは自分が歌うなんてまったく考えてなかったし、シンガーは探していたんだ。でもあるときクリスとトニーが“ロッキーが歌えばいいじゃん”と言ってきたんだ。だけど歌い方もわからなかったんだけど、さらに“歌うしかない、それしかない!”と言われて他に選択枝が無かった(笑)。ヴォーカルに関してはお父さんのアドヴァイスを受けながら練習していったんだ。

*君たちはとても若いけれどプレイしている音楽は一般的に’80年代のメタル・ミュージックのスタイルが強いよね? トニー:僕らは全員、80’sのメタルが大好きだよ!確かにその時代は遥か昔に終わってしまったかもしれないけど、そのスピリットは今も生き続けていると思う。今回、共演したKISSIN DYNAMITEも同じような80’sメタルのスタイルで大好きだけど、彼らや僕らMYSTERYのようなバンドがそのスピリットを継承していくんだ。そして永遠に無くなることはないよ!

*ロッキー、君はやはりお父さん(スティーヴ・ラヴィック:多くのメタル・バンドのPVを手掛けたり、ツアーを企画する会社”MAJESTIC FILM”のディレクターを務める)の影響が大きかったのかな? ロッキー:それはもの凄い影響を受けているし、僕の血にもヘヴィ・メタルが流れてるよ!お父さんはずっとヘヴィ・メタルのビジネスに携わってきてて、ドロ・ペッシュや、DESTRUCTION, EDGUY なんかをオーストラリアに呼んでいるし、多くのPVなんかも制作してきたんだよ。

Josh Scarpaci(Bass, Backing Vocals)

Josh Scarpaci(Bass, Backing Vocals)


*同席しているスティーヴにも少し伺います。息子であるロッキーのことは初めからミュージシャンにしたいと思ってましたか? スティーヴ:いや、もともとはメタルのミュージシャンにしようと思ってた訳では全然なくて、強制などはしたことがないよ。強制したら絶対反発するだろうからね(笑い)。自分がマノウォーとのツアーで1年間家を空けたことがあったんだけど、家に帰ったときロッキーの部屋からJUDAS PRIESTの「ペインキラー」が大音量で流れていたんだ!これは嬉しかったね!でもその後、自分のCDコレクションがどんどん減っていたんで(笑)「どこやったー?」の繰り返しだったよ!

*(笑) ロッキーは自分ではあんまりCD買ってない? ロッキー:あの頃はお父さんのCDからくすねてばかりだったけど、最近はお父さんもCDあんまり取られたくないみたいだし(笑)、自分で買ってるよ。
スティーヴ:でもDIOとかトゥイステッド・シスターとかアリス・クーパーとかのCDはまだ戻ってきてないような・・・
ロッキー:(笑)

*トニー、君がドラムを始めたきっかけを話してくれる? トニー:10歳か11歳のとき、モトリー・クルーがオーストラリアにツアーで来たんだ。そのときにテレビでトミー・リー(dr)を見て、本当にかっこよかったから、自分もドラムをやりたいと思って、親に頼み込んでドラム・セットを買ってもらったんだよ。

Tony Mlikota(Drums)

Tony Mlikota(Drums)


*二人の影響を受けたミュージシャンを教えてくれる? ロッキー:本当にたくさんあるけれど、敢えていうならばケイン・ロバーツとアリス・クーパー、そしてセバスチャン・バックだよ。
トニー:ドラムに関してはたくさんいるよ。きっかけはトミー・リーだけど、その他にはMORTORHEADのミッキー・ディー、ドロ・ペッシュのジョニー・ディー、POISONのリッキー・ロケット、IRON MAIDENのニコ・マクブレインなどだよ。バンドでいえば、MOTLEY CRUE、IRONMAIDEN、MANOWAR、DIOやALICE COOPERなどだね。でもリストをあげたら本当にきりが無いんだ。3日はかかりそう!でもやっぱり80’sのバンドから一番影響受けているよ。

*そしていよいよ日本でファースト・アルバムがリリースされたね!どう自分でこのアルバムをどう思ってる? トニー:僕らはまだ若くてバンドも結成してから3年2ヶ月なんだけど、そのわりにはとってもストロングなアルバムが作れたと思ってるよ!

*それは本当にそうだよね。バンドの年齢を聞いたらびっくりするアルバムだよ。 ロッキー:本当に?とても嬉しい! ドウモアリガト!

*プロデューサーのスチュ(マーシャル)はどんなアドヴァイスをくれた?彼は本当に経験豊かな素晴らしいソングライター/ギタリストだよね? トニー:スチュは本当にビック・ブラザーのような存在だよ!彼はバンドの全てにアドヴァイスをしてくれるよ。彼のアドヴァイスは的確だから、僕らもそれを聞き入れて随分成長できたと思う。
ロッキー:スチュは本当に小さいころからよく知ってて、彼がいたバンド、DUNGEON
のマネージャーをお父さんがやっていた関係で本当に昔から本当によくしてもらってるんだ。DUNGEONは日本にもツアーでいったよね。彼は本当にバンドがより良くなるように手助けを常にしてくれててとても頼もしい味方になってくれてるんだ。

*スチュはMYSRTERYの曲作りの手助けもしてくれる? ロッキー:それはもちろん!

*MYSTERYの曲作りについて聞かせてもらえる? トニー:曲作りはロッキーがリフをもってきたりするところから始まることが多いんだけど、それからはみんなでアイデアを出し合って作って行くことが多いよ。歌詞もみんなで書くことが多いね。ジョシュもクリスも書くよ。

*アルバムに2曲のカヴァーが入ってるけど、この2曲はどうやって選ばれたの? ロッキー:DIOの『Stand Up And Shout』に関しては全員大好きな曲でとにかくカッコいいからカヴァーしたんだ。
トニー:もう1つのMEN AT WORKの「Down Under」はオーストラリアのことを歌っててとても有名な曲だよ。 “Down Under” というのはオーストラリアの名称でもあるんだけど世界の人に僕らがオーストラリアのバンドだと知ってもらいたいという意味もあるんだ。
ロッキー:この曲はスティーヴからアイデアが出て、スチュにも協力してもらってすぐにカヴァーしたんだよ。

Rocky, Tony, Steve*バンドの目標を教えてくれる? ロッキー:そうだね、まずはずっとヘヴィ・メタルをプレイし続けていきたいね。
トニー:僕個人の目標でもあり、バンドの目標でもあるんだけど、ヘヴィ・メタルのスタイルや、スピリットを常に生きさせるということ、ヘヴィ・メタルは死なないということを証明していきたい。メタルは常に進化していることもね。

*君たちの20年後を想像してもらえる?バンドはどうなってると思う? ロッキー:それはまったく変わらないよ。このバンドをこのメンバーとやり続けているさ!

*日本のファンにメッセージをもらえる? トニー:ファンのみなさん、僕らのショウに来てくれて本当にありがとう。日本は最高だよ!
ロッキー:本当にありがとう。そして僕らは必ずまた日本に戻ってくるからね!

 
*Live Photo by Takeshi “Jenmen” Yasumori